はっぱや神馬
檜垣亮さんの「はっぱや神馬」です。
ー「一期一会のハレなれば」
「三千世界に花と散れ」ー
時は昭和47年の春。
「はっぱや」を切り盛りする八千代と9歳の娘・麻子が住む家の庭にプレハブが建てられ、一人の青年が引っ越してきたところから物語が始まります。
青年の名は十条神馬。
芸術家だと言っていますが…
麻子は八千代に言われ、神馬に醤油を借りに行くついでに家賃の取立てにいくのですが、うまく誤魔化されてしまいます。
次の日、麻子は神馬のプレハブの近くで刑事の加賀美に「十条神馬は元過激派」だと教えられます。
そして麻子は忍び込んだプレハブの中でダンボールの中からダイナマイトと導火線と時計を見つけ…
果たして、麻子は爆弾をどうするのか?
そして神馬の正体とは?
というのが第一話です。
全五話ですべて麻子の視点で物語りは進んでいきます。
なんですが、ネタバレすると神馬は「発破屋」なんです。
麻子はダイナマイトを捨てようとしますが、最後には…
"キレモノ"になりたい麻子と"ついでに生きてる"神馬と周りの人たちとの、粋で人情味あふれる物語です。
個人的には2話目の「銀ピカのお宝」がよかったです。
単行本