道徳という名の少年

桜庭一樹さんの「道徳という名の少年」です。

ある不道徳を繰り返す一族の物語です。

町一番の美女が誰の子供かわからない女の子を産み落とします。
美女は子供に1と名付けるのですが、秩序を愛する町の敬虔なクリスチャンである人々はこれが始まりであり続くのだと怖れます。
1と名付けられた子供は美女譲りの美貌を持っており、父親の面影が見当たらず誰の子供なのか町の男達は疑心暗鬼に陥ります。
それからまた美女は美女譲りの美貌を受け継いだ2を産み落とし、美女の言葉から町の学校が強行状態に陥るのですが、またしても美女は身籠り3を産み落とします。
秩序が壊れ始めたころ、美女はまたしても身籠り子供を産み落とします。
そして美女は悠久と名付け、町はこれで最後と安堵に包まれます。

4人の女の子は母親譲りの美貌を持ってすくすくと育つのですが、美女は町に来た黄色い目をして痩せこけた商人と恋に落ち、4人の女の子を置いて町を出て行ってしまいます。

困り果てた4人は町の娼館へと入り、娼婦になります。
4人の姉妹が高価な花となった頃、突然母親が戻ってきて商人との間に出来た男の子を育て始めます。

母親や4人の姉妹に似つかぬ少年は父親譲りの黄色い目をしていました。
悠久は弟が出来たことを喜び、可愛がるのですがいつしか悠久は弟との子供を身籠り、悠久にそっくりの男の子を産みます。
そして、道徳(ジャングリン)という名をつけます。

姉弟の近親相姦、両腕を失った息子の腕となり息子の嫁を夜な夜な愛撫する父親といった美女から始まった不道徳な愛の物語が5篇収録されてます。

不道徳の連鎖を紡ぐ一族の末路とは?
不道徳に対する罰なのか一族にふりかかる災難そして病とは?

巻末には桜庭一樹さんの今までの作品のインタビューが掲載されているのですが、読んでない作品なんかもあったりして…^^;

おいら的には作品に関する解説とかは…
作品に対してどう感じるかは、人それぞれだと思うんで…^^;